「琴」(筝)と聞くと、大抵の人は、

何となく古風だという印象を受ける。

しかし、現役の明高生が筝の奏者として

活躍しているのを聞かれると、

吃驚されるのではないだろうか。

彼こそ、大川真君(高U)その人だ。

今回は、彼の自宅へ

直撃インタビュー(?)を敢行した。


 小学一年生の頃から
M編集部(以下M):まず、筝を始めたきっかけ

  から伺いたいと思います。

大川君(以下大):母が筝の先生をしているので、

  幼い頃から遊びで筝を弾いていたりしました。

  本格的に練習を始めたのは小学1年生の頃、

  母から「演奏会に出るから練習しなさい」と

  言われたのがきっかけでした。

:お母さんから直接習ったのですか?

:いや、別の先生についてもらったので、

  演奏会直前などを除いて、あまり母からは

  習いませんでした。

  ただ、共演はよくやりましたね。

:演奏会とは…?

:年に何回か、建物の落成式などで母が呼ばれた

  時に、それについていく、という感じですね。
楽譜…読めません。
美しい音色にうっとり…?


:やはり演奏会だと、練習なども相当大変でしょう。

:大体演奏会の3〜4ヶ月前から、一日2〜3時間

  程度の練習をします。

  多くの人と一緒に演奏するので、テープなどで、周囲

  にあわせて演奏できるような状態にしていきます。


:毎日みっちり練習している、という訳ではないのですか?

:別にこれで食べていこうとは思っていないので(笑)、

  それほど滅茶苦茶にはしていませんね。


高いものでは数千万もするそうです。
 意外と堅苦しくないんです
:筝を弾く時の心構えなどはありますか?

:うーん、普通に弾く分には、それほど堅苦しくない楽器ですよ。華道なんかと比べても相当自由度が高いです。

  私服でも大丈夫ですしね。

  あと、実際に弾く時には、楽しく弾く事が大切です。焦って弾くと絶対失敗しますね。他の楽器でもそうでしょうが、

  一度感覚を覚えてしまえば簡単には忘れないので、あとはリズムよく弾けば上手くいきます。

:筝を演奏していてよかった事、逆に嫌だった事はありますか?

:いや、特にないですね。あえて言うならば、演奏会の舞台裏でお菓子がもらえる事か、

  裏方さんの仕事を見る事ができるくらいですね(笑)。

:これからも筝は続けていくつもりですか?

:そうですね。母は仕事で年中筝を弾いているのですが、自分としてはそのようにまで

  なろうとは思いませんね。あくまでも趣味としてですが、ずっと続けていきたいと思っています。


(注:「琴」は中国から来たものについて使う言葉であり、日本で一般的に使われているものは「筝」

と呼ぶほうが相応しいので、文中では「筝」の表現に統一しました)